ピーピー鳴るリレーを外し損ねたのでいまでも時々鳴ります.でも音を止める方法を発見しました.一度パッシング(ハイビーム)すれば鳴り止みます.(笑)
- ■ 雨のち晴れ
- リトモに乗り始めて1週間は天気が良かったのですが週末は雨になりました.
過保護にする必要はないとEワヤマさんに言われているものの,155が屋根の下でリトモが雨ざらしはなんだか可哀想.日曜日は変な天気で大雨のち晴れのち曇り.晴れ間が出たときに155といっしょに洗ってやりました.
リトモのリアのサイドウィンドウは前がヒンジで後ろがすこしだけ開くようになっています.ミニとおなじ.そのサイドウィンドウの内側が濡れています.ホースで水をかけたのがいけなかったのでしょうか.上から入った水が下のウェザーストリップのところに落ちています.ボディ形状のせいでサイドウィンドウの下に水が溜まるのです.
ワックスをかけてもルーフが平らなのか水が流れ落ちません.10年経って錆が出ているのがドア回りだけだとしたら保管状態が良かったのでしょう.横山さんにそう言ったら「錆くらいで驚いちゃいけませんよ.ぼくのジュリアなんかもっとひどいですよ」.錆なんかで競いたくない.「ぼくのクルマはこんなに楽しいんですよ」という自慢大会をしたい.(笑)
- ■ 晴れのち雪
- その夜,用事があってちょっと会社に出ました.結局また雨が降って濡れてしまったのでワイパーを動かしたら拭き残しが出ます.きのうは問題なかったのにおかしいな,と思ったら凍っているんです.チョロチョロとしか出ないウォッシャー液で溶かします.
深夜に帰宅するときは小雪が舞っていました.イヤな予感がしたのでリトモを屋根のあるところまで下げて止めました.155の正面につけることになるので,そのままでは155が出せなくなるのですが翌朝は先に出るのでいいでしょう.
イヤな予感は当たるもので,翌朝は一面の雪景色.それでも日が射していて道路の雪も溶けていってます.チェーンが必要だったらあきらめようと思っていたのですが「これなら大丈夫だろう」とそろりそろりと走らせました.
雪を被ったクルマが多いなか涼しい顔して走ります.黒いボディに白い雪を被ったらリトモがパンダになってしまいます.それもおもしろいかもね.
10分足らずでヒーターが効きます.長屋さんが足元の穴をふさいでくれたのでスキマ風もなく快適です.冬は暖機が必要になるけれど,エンジンにとってはいい季節かもしれません.名古屋の夏はリトモには厳しいだろうなあ.クーラーも付いてはいるのですがコンプレッサーがちゃんと動きません.ま,暑くなってから心配しましょう.
リトモの扱いにも慣れてきて,エンジンが暖まるまでの「停車中トウ&ヒール」とか,1速に入りにくいときには2速に入れてからとか,シフトチェンジはニュートラルでひと呼吸おくこととかが意識しないでもできるようになってきました.
そういえば左にあるウィンカーレバーもちょっと指を伸ばせば届きます.ステアリングにスペーサーを噛ませて手前にもってくると指が届かなくなるでしょうね.ハンドルはこのままでいいです.よく見ると ABARTH のステアリングは革巻ではなく合成皮革です.冬の朝は冷たくてまともに握ることができませんが,安っぽい感じもなく,わたしは気に入ってます.
慣れてくると信号待ちで他のことを考えていることも増えてきて,前のクルマが動き出してからクラッチを踏んで1速に入れようとしたら入らなくて,慌てて2速に入れているうちに前車との間が空いてしまうこともしばしば.発進加速にしてもシビックのほうが速いわけで,2,000rpm 手前の息継ぎが出ることもあるし,濡れた路面では滑るから無茶な加速はできません.
通常のクルマの流れはAT車がつくっているので,155でも「MT車は1テンポ遅れる」のは経験済みです.でもリトモの場合は「1.5テンポ遅れます」.これもリトモのリズムなのでしょうか.気合いを入れて走らせれば負けないのでしょうが,それをやると危ないんです.止まる自信がないし,スピードを出すとクルマが暴れそう.
マーチRという先代マーチをベースにしたラリー仕様車があります.これは 4,000rpm 以下はスーパーチャージャー,4,000rpm 以上はターボチャージャーが効くというベビーギャングで,乗るとクルマに煽られているような気がしてつい踏んでしまうのです.レースで勝つためのクルマとしては理想的なのですが,街乗りに使うと疲れてしまいます.
リトモに乗ったとき,踏めばそれなりに速いという意味でマーチRを思い出しました.ステアリングの重さも乗り心地の固さも似ています.いま思えばリトモにカーステレオを着けようとしたのも自分を落ち着かせるためだったような気がします.2台のクルマには「速さを追求したクルマ」と「荒削りなフィーリングを残したクルマ」というちがいを感じます.
先日Eワヤマさんも「リトモに乗ったときにクーペ・フィアットを思い出しました.フィアットというメーカーはあまり”削らない”んだなと感じたんです.”こういう感じで乗ってみれば?”とでも言いいそうですよね」.
フィアットもわざとワイルドにしているつもりはないのでしょうが,できたクルマの尖ったところをあまり削ろうとしないようです.「どうして珈琲に砂糖なんか入れるの?」と言わんばかり.
たしかに初代クーペ・フィアットのトルクステアには驚きました.LSDかなにかが付いているそうで,当時長屋さんが名古屋ICのループを全開で走ったら「お尻が出るけどクククっとインに入っていってすごかったですよ」.長屋さんの話には誇張も入っているようですが踏むみたいですね.(笑)
今のクルマと比べるとお世辞にも洗練されているとは言えないリトモですが,ワインディングでの生き生きとした走りをみると「これがよかったんだな」と感じます.自動車が自由に走れる環境さえあれば今でも昔のクルマを楽しむことはできます.変わったのは時の流れと社会の意識.クルマを楽しみたいという思いは変わりません.
「古いから」というひと言で×をつけてしまうことには以前から疑問を感じていたのですが,だからといって「今のクルマはつまらない」と片づけてしまいたくもありません.どんなクルマも一長一短.その長所を見つけて楽しむことができればきっと愉快なカーライフを送ることができるはずです.