Alfa Romeo Montreal リコンディション

弊社がイタリアから輸入したモントリオールです。
今までに全塗装以外には大きなレストアを受けることなくほぼオリジナルを保っていて、
コンディションもかなり良かったことが決め手となりました。

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当時のワークスチーム、アウトデルタが開発したTipo33系レーシングエンジンを公道用に
仕立てたV8エンジンを搭載! 当時まだ特別だった燃料噴射やCDIイグニッションに
4カム、ドライサンプ、タングステンコンロッドなど多くがそのまま受け継がれています。
18台だけ作られた33ストラダーレを除くとアルファ唯一の自社製V8の市販ロードカーなのです。

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日本到着後チェックを幾度か行い基本的な整備は済ませてありましたので、いよいよ最終段階に
入りました。 その内容は足回りのリフレッシュで、以下の内容で作業を進めております。
フロント&リア・ショックアブソーバー交換、 フロントアッパーアーム交換、
トラニオンアーム・ブッシュ交換、      リアトレーリングアーム・ブッシュ交換、
リアハブベアリング交換、          タイヤ交換

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上の画像はフロントに装着されたビルシュタインのショックアブソーバーとアッパーアームです。
手前のブレーキローターの奥に見える黒い新しい部品がアームです。
その下の画像は外した古いパーツで各ブッシュにひびが入ってしまっています。これまでも
ビルシュタインが入っていました。

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トラニオンアームという聞きなれない名前のアームの全体像が上3枚のトップ画像です。
役割はシャシとデフをつなぐアームで、接合部のブッシュにガタが出てくると後輪がビシッと
定まらず、シフトアップ直後などパワーが掛かるとリアがヨロッとふらつきます。
この画像とその下の画像の矢印部分で繋がっています。

デフはZF製リミテッドスリップデフで、下面に放熱用のフィンが付いています。 車軸の両端を
ぶら下げているようなものはリバウンドストラップと呼ばれる、今回のような作業時に安全のため
これ以上落ちないようにするための布製の物で最初から付いています。

その下の画像は交換するブッシュ達です。左から3番目の黒い円盤状のブッシュは本来矢印の
ところにあるはずなのですが、割れてしまったのか左右とも何も残っていません。
これではボディが振れてしまいます・・・・。

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シャシをフロント側から見たところです。新品のアブソーバーがちらっと見えます。オイルバンと
シリンダーヘッドカバーはマグネシウム製!めちゃめちゃ軽いです。
ギアボックスはZF製5速で、同じものがこの後に登場したアルファ6(セイ)やマセラティビトゥルボにも
使われたと何かで読んだ記憶があります。

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このまぶたのようなライトカバーは、スタイルを損なわずに空力と昼間のパッシングライトの使用を
考慮にした結果だそうです。ライトを点灯するとバキュームの力でクルッと下方に半回転して格納されます。
下段の画像はスタイル上の大きな特徴であるサイドのエアアウトレットです。一部をアウトレット風な
装飾パーツで済ませている車もありますが、この車は上から下段まで金網の貼られた”本物”なので
洗車時になるべくここから水を入れないよう気をつけた方がよいそうです。

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デザイナーはジウジャーロともガンディーニとも言われていますが、このサイドウィンドウ辺りの形は
ミウラとそっくりだと思いませんか? このエキゾチックなアルファロメオ、豪快なエンジンサウンドが
とても似合っています。リフレッシュされた足まわりと共にその魅力をお楽しみ下さい!!

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