LussoJournal

Ferrari F355

みなさまこんにちは山内です

Lussoでの光景です。

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Lussoでは現在ご納車の準備のため納車整備を行っています。

普段では見れない部分も整備中は見ることができるのも私個人的な楽しみの一つです。

 

次のオーナー様が気持ちよく乗っていただけるように工場長が対応しています。もう暫くお待ちください!!

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本日のLUSSOでは、

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車検整備とTベルト交換一式を終え、オーナーの迎えを待つ2リッターギブリと奥のリフトには健康診断中のMASERATI430。

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私が入社した当時から変わらぬこの風景に懐かしさを感じます。

 

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ご存知の方も多いかと思いますが、現在LussoではAlfa Romeo Giulia SSのリセットを進めております。

 

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”Sprint Speciale”の名前を冠するクルマ。この一台が後世に残すべきクルマであることに疑いはありません。

 

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流れる風を具現化したようなボディは現代のクルマたちには無い美しさです。

 

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助手席との近い距離感=ドライバーとクルマの近い距離感。

 

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シンプルに、かつ美しくまとめ上げられた3連メーター。

 

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しばらく火が入ることのなかったエンジン。再び元気に動く日々を現実にすることが私たちの仕事です。

 

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このGiulia SSが再び元気に走り出す日をスタッフ一同待ち望んでいます。

 

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現在は固着して動かなくなったドラムブレーキの修理を終えたところです。

硬いスプリングで引っ張られたシューをわずか数ミリの隙間だけを残しつつセッティングする必要があります。

シューとドラムの調整はメカニック泣かせな作業でした…

 

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今後もこのシリーズでレストアレポートをしていくので、ぜひお楽しみに…

先日F430のベルリネッタとスパイダーが仲良くリフトに上がっていました。
どちらも当社が色やコンディションにこだわって輸入した車です。

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手前は極上コンディションのF355。

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このスパイダーの薄いブルーは「グリジオアロイ」と呼ばれる色で、屋内よりも屋外で見ると
ボディの陰影がとても味わい深い繊細な色調です。

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こちらはフロントブレーキ。

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そしてリアブレーキ。

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スパイダーの方はエンジンマウントの寿命がきていたので交換しました。ゴム部分がこのように
切れていました。

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そして今回撮影時は2台ともマフラー交換の途中で、こちらは黒のベルリネッタのエンジンルーム。
すでにマフラーが外されていました。

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こちらは外されたフェラーリのノーマルマフラー。

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スパイダーにはまだノーマルマフラーが付いていました。こんな感じです。

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こちらは取付を待つパワークラフトの社外マフラーです。

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その後スパイダーに取り付けられた姿。パワークラフトは作りの丁寧な日本製のステンレスマフラーで
リモコンでバルブが開閉できる優れものです。住宅地ではノーマルモードで流し、高速道やトンネルでは
バルブを開いてさらに豪快なフェラーリサウンドを楽しむという乗り方ができます。
テール部のルックスもいい感じになりました。

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先日お預りしたアルファロメオ4C。久々に復活したアルファの本格小型スポーツカーとして
発表当時は大変話題になりましたよね。

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この4cはルーフがシルバーに塗り分けてあります。重心が低く見えて個人的にこのセンス
気に入っています。今回、デュアルクラッチのオートマチック・トランスミッション(Alfa TCT)が
たまに不調になるとのことでお預りです。

後ろに見えるのはザガートが生産した最後の純血アルファとも呼ばれたSZのオープンモデル、
RZ(ロードスター・ザガート)。珍しく”最後”と”復活”した2台が並びました。

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全ての4Cに当てはまるかどうかは不明ですが、同じような症状が他の国でも報告されています。
本国に問い合わせた結果、原因はコンピューターに起因するそうで、先ずはアップデート版の
プログラムに書き換えをする作業を開始。テスターを繋げて作業中のところです。
作業は全てイタリア語なので今日は当社イタリア人スタッフも工場に来て手伝い。彼のイタリアン
コネクションは助かります!

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こちらは修理とは関係ないですがこの車らしいカットを・・・。
ご存じのように4Cはフルカーボンのモノコックシャシタブにアルミサブフレームやルーフ部の
レインフォース(補強)などを接合して構成されていまして、写真左部分の赤いボディの端っこにシャシが
一部露出しててカーボン模様が見えています。積層樹脂製のボディパネルに付けられている四角い
ドアストライカーは軽合金製です。そしてエアインテークからは金網越しにインタークーラーも
見えてます。

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そしてこのリア部分の盛り上がり方がイイですね~。サイドの窓の半分位の高さまで盛り上がってて、
いかにもシート後ろにパワーがあります!という感じがしませんか?

街中ではほとんど見かけるチャンスもなく、最近車雑誌でも取り上げられることが少なくなった
4Cですが、実車に触れてその魅力を再確認しました。こういう車をラインアップしていたり
後輪駆動でジュリアを復活、さらにはSUVのステルビオまで発売して元気になったアルファ!
”純血時代”から共に歩んできた我々としては嬉しいかぎりです。 Viva!! Alfa

このところ新型ジュリアを点検、オイル交換など
のためお預りする機会が増えてきました。
昨年末に第1号車を輸入して以来、たくさんの方がショールームに足を運んで下さり予想を
上回るペースでご注文をいただいおります。

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車好きが欲しくなるホントにいい車です!

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この車は当社が輸入したジュリアの中で最初のカーボンセラミックブレーキ装着車。

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アルファとフェラーリが共同開発したツインターボエンジン。510馬力でトルク61kgm!

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スタートしてわずか4秒程で100キロに達してしまう高性能車です。オーナー様はこれで通勤されています。

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オイルフィルターはエンジン上部、両バンクの間にあります。(矢印下のところです)

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フィルター部分を外すとこうなっています。汚れたオイルが下の方にたまっていますので、
吸い出してきれいにしてから新しいフィルターを付けます。

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これがフィルター本体。左の黒く汚れているのが外したフィルターで、しっかり仕事をしてくれて
いるなぁと安心しますね!

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フィルターケースにキャップを取り付けて・・・・

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エンジンカバーを付けました。

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これはボンネットの裏側です。クアドリフォリオはこの他にルーフやプロペラシャフトなども
カーボン素材が使われています。ちなみにフェンダーやドアなど各部にアルミを使っているので
車重は1,524kgと相当軽く収まっています。

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そしてオイルを注入して交換終了です。規定量は7リッターとなっています。取扱説明書では
初回オイル交換を「15,000kmまたは1年」と定めていますが、こんな高性能エンジンを新車から
15,000kmも無交換で乗る方はいないでしょうね!

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この日はたまたま半世紀前から最新まで歴代のアルファのセダンが入っていました。
[...]

先日お預りしていたアルファロメオSZです。今回は車検整備とエアコンのコンプレッサーなどの
交換修理、リアアクスルのブーツ交換などを行いました。

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80年代後半に入りアルファが次々と横置きエンジン、前輪駆動に変わり始めた時代に「最後のアルファ」と
呼ばれ、新車時から深く関わった我々にとっても愛着ある重要なモデルです。弊社ホームページでも
20年前からたびたび取り上げてきましたので、ご興味のある方はこちらの”Lusso Classic”サイトも
ぜひぜひ御覧ください!http://lussocars.com/classic/

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この時代のアルファの特徴はなんと言っても音が最高なこのSOHC時代のV6エンジンと
トランスアクスルにド・ディオン式リアサスペンションの凝ったシャシです。
上の画像はリアから眺めたところです。

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こちらはフロント側を真下から撮ったところです。美しいアルミフィンのあるオイルパンと
後方に続く排気管。ギアボックスはここにはなく後輪側にあります。

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リア側を別の角度から。太い鋼管でできた台形のような形をしたものがド・ディオンチューブで、
青矢印がクラッチ、ギア、デフが一体になったハウジングです。そのすぐ脇にブレーキがあり、
そこから延びたドライブシャフト(黄色矢印)を介してタイヤが駆動されます。重いブレーキ
ユニットが内側にあることによって左右の重量配分の面でも有利です。

alfetta リアサス
SZではなく他のアルファのリア部分の図ですが、このようになっています。重いギアボックスの
重量を受け持つのはボディ側なので後輪には影響しません。一時期のアルファはスパイダーを除く
全ての後輪駆動車にこんな手間もコストも掛かるメカニズムを使っていました。

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ご覧のようにコイルスプリングから下部分はド・ディオンチューブとタイヤ&ホイールだけなので
バネ下重量の軽減に貢献しています。バネ下が軽いとタイヤの接地性能が大きくアップして
ロードホールディング(食いつき)が良くなります。SZの最大横Gは1.1Gだそうで、1.0Gを越える
ということはすなわちコーナーリング中に車両全重量の荷重が横方向に掛かってもタイヤは食いついて
いるということです。ちなみに一般的な市販車の最大横Gは0.5~0.6程度です。

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リアアクスルのホイール側のクローズアップです。手前の赤矢印がド・ディオンチューブで、
その向こうにはコイルオーバータイプのショックアブソーバーが見えます。
黄矢印部分が交換したアクスルブーツです。

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こちらが取り外した古いブーツです。ヒビ割れしてグリースが滲み出てしまっていました。

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このほど納車整備が完了して新しいオーナー様にお渡しした1300GTAジュニアです。
GTAの”A”はイタリア語で「軽量化」を意味する”alleggerita”の頭文字で、ボディやメカニカル
パーツをアルミやマグネシウムで作り替え、エンジンも専用のものが開発されたレースで
勝つことだけを目的に開発されたレーシングモデルです。多くはレースに投入されましたが
ストラダーレと呼ばれる公道仕様も売られ、これはそのうちの1台です。

1600と1300合わせてホモロゲーションが取得できる1,000台程が作られ、うち1300は計447台です。
ただレース向けの記録に残っていないような例外的な生産もあったため諸説あり、本当の台数は
はっきりしていません。

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リフトに上げられたGTA。もともとコンディションの良い個体だったのでクラッチ、ディストリビューター、
ドライブシャフトカップリング、ベルト、ホース類、タイヤなどの交換でした。

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フロントバンパーすぐ上の小さな楕円形のグリルがGTAの証です。アルミボディに金網がリベットで
留められています。

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GTAのエンジンは1600ジュリア系のエンジンをベースに開発されました。ツインプラグのシリンダーヘッド、
鍛造コンロッド、深いオイルパンなどを採用してアウトデルタが1基づつ入念にバランス取りしながら
組んだレーシングエンジンです。1300GTAは1600GTAのエンジンをショートストローク化したものなので
ボア径は1600の78mmと同じで、ストロークが82mmから67.5mmとかなり縮められたオーバースクエアな
エンジンです。低回転域でのトルク特性は不利ですが、吹け上がりの良さでは有利になります。

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取り外した8本のプラグとハイテンションコード、ディストリビューターキャップ。今回はこれらと
ディスリビューター本体も交換しました。

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クラッチ、カップリングの交換のためにドライブシャフトを外しています。
リアサス、ディファレンシャルケースを後ろから見たところです。作業中ずっとリアアクスルを
吊っているはリバウンドストラップと呼ばれる布製のベルトです(矢印)。以前モントリオールの
ブログ記事でこの辺りのことを書きましたのでよろしければご覧ください。

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下ろしたベルハウジングとギアボックス。GTAは中の歯車も軽量化されたものを使っています。
ヒストリックレースの盛んな海外では、なんとこのギアボックスケースにそのまま収まる
6速トランスミッションが開発されて売られています。ベルハウジングが黒いのはマグネシウム製
だからです。

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ベルハウジングから後ろが外されたエンジンを後方から見たところです。まだフライホイールが
付いています。

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内部を清掃する前のベルハウジングです。レリーズベアリングとレバーが見えます。通常、クラッチ交換の
際はこのレリーズベアリング(矢印)も一緒に替えます。

車検整備のためお預りしていたアルファロメオ スパイダー ヴェローチェ最終年型です。
弊社が新車で納めて以来ずっとお世話させていただいている車です。 23年経過していますが
大切にされているので驚くほどきれいで低走行距離です。今回車検は油脂類の交換、各部点検と
ディストリビューター交換ぐらいで済みました。

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115型スパイダーは1966年から1993年半ばまで、なんと27年間に亘って生産されました。
この90年発売のシリーズ4と呼ばれる最終型は外観も内装もかなりモダンになり、ようやくオートマも
選べるようになりました。最大の市場である米国では70年代からオートマが望まれていましたが
国営企業時代は商売のことはあまり気にしなかったのでしょう。

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1950年代から続いた伝統のツインカムエンジンもボッシュのインジェクションなどにより、
一時よりもパワーを取り戻していました。ただ車重の方も時代と共に増えていきましたが・・・。
本国ではこの世代になっても1600㏄ツインキャブレター仕様が併売されました。

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115と聞くとどうしても向こうに見えるジュリアシリーズを思い浮かべてしまいます。
60年代と90年代のツーショット。

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走行距離が少ないので今回が初めてのディスリビューター交換です。
まずキャップを外し・・・

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この黒いローターを抜こうとしたのですが23年の間に固着してしまったのか、なかなか抜けません!

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思い切り引っ張って抜いたところです。最近ではディストリビューターなんて聞いたこともない
という方もいらっしゃるかと思います。簡単に言いますとプラグを点火させるために必要な電気を、
エンジンの回転と連動させながら各プラグに振り分ける配電盤のようなものです。

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この茶色のディストリビューターキャップ内側には4か所の接点があり、そこからコードを介してプラグに
電気を送り込みます。この車の場合、イグニッションコイルから来た高電圧がローター中心部からに入り、
ローター端っこの接点とキャップ内の接点が接触してプラグに送られる仕組みです。
高電圧が通る接点が擦り減ると送電ロスも出ますし、可動部分の摩耗も避けられないので今回のような
交換が必要となるわけです。

現在ではコイルが各プラグ頭上に直結していてコードがなくなり、タイミングもセンサーが無接点で検知して
コンピューターが精密な制御をするので比べものにならないほど進化しました。

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1993年当時でも“新車で買える旧車“状態だったこのスパイダーですが、まさに後世に残すべき1台です。
これから先も世代を越えて今のまま大切に乗られることを願っております。

5リッター、V8エンジンのジャガーXJを車検でお預りしていました。それまでのXJシリーズとは
全く違うスタイルが特徴の現行型で、イアン・カラムという人がデザインしました。
彼はジャガー移籍前にはアストンマーチンでDB7やDB9などを手掛けたデザイナーです。

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2回目となる今回の車検、油脂類などの交換のほかブレーキローター研磨、ブレーキパッド、
パワーステアリング・ホース、フロントロアアーム・ブッシュの交換を行います。
ボディは先代と同じくアルミモノコックで、5メートルを優に超えるボディにもかかわらず
車重は1,800kg台に収まっています。しかもこの世代から素材の約半分にリサイクルされたアルミを
使っているそうで、スタイル同様に先進的な取り組みがされているんです。

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きれいに研磨されたブレーキローターです。その下の画像の黄色矢印はリアのエアサスペンションです。
先代までは前後ともエアサスでしたがこの世代からフロントはスプリングのサスに変わりました。

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パワーステアリング・ホース(黄色矢印)の交換は工具の入る空間が限られていて少々手間が
かかりました。パワステポンプとステアリングラック上部のバルブボディ(青矢印)とをつなぐ
ホースで、加圧されたオイルがここを通ります。
真ん中の画像は外したホースで、その下は取り付けた新品ホースです。

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フロント・ロアアーム(青矢印)のボディ取付側に付いているブッシュ(黄色矢印)も交換しました。
右側サスペンションを前から撮ったところで、画像右側がエンジンで、写っていませんが左側にタイヤが
あります。各ブッシュを点検したらこのブッシュに亀裂が入っていました。
その下の画像は新品のブッシュです。

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車からアームを外し、圧入してあるためこのようにプレス機を使ってブッシュに圧力をかけて
抜きました。その下は新品ブッシュを置いたところです。外した時と同じように圧力をかけながら
はめ込んでアームを車体に組みつけて完了です。

ブッシュ類はたいていゴムでできていて、緩衝材や走行フィーリングを決める調整代のような役割もある
地味ながらとても重要なパーツです。今回この車は登録後5年目でロアアームブッシュの交換となったわけ
ですが、ゴムである以上劣化は避けられません。使われる箇所によって荷重や熱がかかるので劣化の速さは
[...]

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