Jaguar XJ 車検整備

5リッター、V8エンジンのジャガーXJを車検でお預りしていました。それまでのXJシリーズとは
全く違うスタイルが特徴の現行型で、イアン・カラムという人がデザインしました。
彼はジャガー移籍前にはアストンマーチンでDB7やDB9などを手掛けたデザイナーです。

11-jaguar-xj-portfolio-01

dsc01149
2回目となる今回の車検、油脂類などの交換のほかブレーキローター研磨、ブレーキパッド、
パワーステアリング・ホース、フロントロアアーム・ブッシュの交換を行います。
ボディは先代と同じくアルミモノコックで、5メートルを優に超えるボディにもかかわらず
車重は1,800kg台に収まっています。しかもこの世代から素材の約半分にリサイクルされたアルミを
使っているそうで、スタイル同様に先進的な取り組みがされているんです。

dsc01145

dsc01139-2
きれいに研磨されたブレーキローターです。その下の画像の黄色矢印はリアのエアサスペンションです。
先代までは前後ともエアサスでしたがこの世代からフロントはスプリングのサスに変わりました。

dsc01142

dsc01144

20161018_154359
パワーステアリング・ホース(黄色矢印)の交換は工具の入る空間が限られていて少々手間が
かかりました。パワステポンプとステアリングラック上部のバルブボディ(青矢印)とをつなぐ
ホースで、加圧されたオイルがここを通ります。
真ん中の画像は外したホースで、その下は取り付けた新品ホースです。

dsc01152-2

20161018_154705
フロント・ロアアーム(青矢印)のボディ取付側に付いているブッシュ(黄色矢印)も交換しました。
右側サスペンションを前から撮ったところで、画像右側がエンジンで、写っていませんが左側にタイヤが
あります。各ブッシュを点検したらこのブッシュに亀裂が入っていました。
その下の画像は新品のブッシュです。

20161018_160656

20161018_160932

20161018_161456
車からアームを外し、圧入してあるためこのようにプレス機を使ってブッシュに圧力をかけて
抜きました。その下は新品ブッシュを置いたところです。外した時と同じように圧力をかけながら
はめ込んでアームを車体に組みつけて完了です。

ブッシュ類はたいていゴムでできていて、緩衝材や走行フィーリングを決める調整代のような役割もある
地味ながらとても重要なパーツです。今回この車は登録後5年目でロアアームブッシュの交換となったわけ
ですが、ゴムである以上劣化は避けられません。使われる箇所によって荷重や熱がかかるので劣化の速さは
千差万別です。そして足回りだけでなくエンジンやギアボックスマウントなども同様です。
最近愛車からゴトゴト音が出始めたりビシッと真っ直ぐ走らなくなってきた・・・など気になり始めたら
一度メカニックに診てもらったら如何でしょう?
たった一か所を交換したら車が劇的に若返ったということがありますのでお勧めです!!

Leave a Comment

メールアドレスは公開されることはありません。

CAPTCHA


内容をご確認の上、送信してください。

Back to top