Alfa Romeo Spider Veloce 車検整備

車検整備のためお預りしていたアルファロメオ スパイダー ヴェローチェ最終年型です。
弊社が新車で納めて以来ずっとお世話させていただいている車です。 23年経過していますが
大切にされているので驚くほどきれいで低走行距離です。今回車検は油脂類の交換、各部点検と
ディストリビューター交換ぐらいで済みました。

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115型スパイダーは1966年から1993年半ばまで、なんと27年間に亘って生産されました。
この90年発売のシリーズ4と呼ばれる最終型は外観も内装もかなりモダンになり、ようやくオートマも
選べるようになりました。最大の市場である米国では70年代からオートマが望まれていましたが
国営企業時代は商売のことはあまり気にしなかったのでしょう。

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1950年代から続いた伝統のツインカムエンジンもボッシュのインジェクションなどにより、
一時よりもパワーを取り戻していました。ただ車重の方も時代と共に増えていきましたが・・・。
本国ではこの世代になっても1600㏄ツインキャブレター仕様が併売されました。

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115と聞くとどうしても向こうに見えるジュリアシリーズを思い浮かべてしまいます。
60年代と90年代のツーショット。

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走行距離が少ないので今回が初めてのディスリビューター交換です。
まずキャップを外し・・・

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この黒いローターを抜こうとしたのですが23年の間に固着してしまったのか、なかなか抜けません!

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思い切り引っ張って抜いたところです。最近ではディストリビューターなんて聞いたこともない
という方もいらっしゃるかと思います。簡単に言いますとプラグを点火させるために必要な電気を、
エンジンの回転と連動させながら各プラグに振り分ける配電盤のようなものです。

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この茶色のディストリビューターキャップ内側には4か所の接点があり、そこからコードを介してプラグに
電気を送り込みます。この車の場合、イグニッションコイルから来た高電圧がローター中心部からに入り、
ローター端っこの接点とキャップ内の接点が接触してプラグに送られる仕組みです。
高電圧が通る接点が擦り減ると送電ロスも出ますし、可動部分の摩耗も避けられないので今回のような
交換が必要となるわけです。

現在ではコイルが各プラグ頭上に直結していてコードがなくなり、タイミングもセンサーが無接点で検知して
コンピューターが精密な制御をするので比べものにならないほど進化しました。

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1993年当時でも“新車で買える旧車“状態だったこのスパイダーですが、まさに後世に残すべき1台です。
これから先も世代を越えて今のまま大切に乗られることを願っております。

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